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夏休みの横手山 2307m(群馬県、長野県)

2019年8月13日(火)


photo1 澗満滝の展望台で
澗満滝の展望台で

2019年8月、長野の最高気温は連日30度を超えた。いや、30度どころか、35度を超えた日も続いた。そして、最低気温が25度以下にならない熱帯夜が7日も続くという、過去最長記録となった。

夏休みで長野に来ていた子どもや孫達は、休日の一日、涼を求めて志賀高原に出かけた。

山道を登り、まずは潤満滝に寄ってみた。滝は遠くに見えるが、展望台と滝の間の深い渓谷を見下ろして歓声をあげる。水辺が好きな家族は「下にいけないの?」などと言うが、さすがにそれは無理でしょう。

photo2県境にまたがる
県境にまたがる

再び車に乗って渋峠を目指す。途中の景色はどこを見ても素晴らしいが、まずは横手山に登ろう。渋峠に着くと、群馬県と長野県の県境のラインを発見。孫たちは早速ラインに走り寄り、両県にまたがって遊んだ。

横手山には渋峠からリフトで登れるので、小さな孫も大丈夫だ。アスレチックなどが大好きな孫たちはリフトも面白いとご機嫌だ。

標高二千メートルを超える横手山の山頂には涼しい風が吹いている。連日の暑さに参っていたみんなは涼しい風に大喜び。そういえば、何年か前にやはり夏休みの孫と来たときは真夏なのに寒いくらいだった。

photo3ニッコウキスゲを見下ろしながら
ニッコウキスゲを見下ろしながら

photo4横手山山頂にて
横手山山頂にて

photo7トンボ捕まえた
トンボ捕まえた、とうちゃんが

山頂の草原にはトンボが飛び交っている。孫が捕まえようと頑張るが、トンボは孫が近寄るとスッと逃げていく。しばらく頑張っているが難しい。「とうちゃん」と頼られて、息子が昔取った杵柄で捕まえてあげると大喜び。そっとトンボを放してあげてから、山上のパン屋さんでおやつを食べる。

雲が多くなって来て、見えていた北アルプスがゆっくり隠れていく。そろそろ降ろうか。再びリフトに乗って横手山を降り、草津方面に足を伸ばして国道最高地点まで行ってみよう。

photo5横手山山頂で飛ぶ
横手山山頂で飛ぶ

渋峠を出るところで、係員が通る車を停めて1枚の紙を渡していた。『草津白根山周辺通行規制のお知らせ』、白根山の湯釜あたりは日中の通行が可能だけれど、駐停車は禁じられている。自転車やオープンカーは通行禁止とある。火山の噴火警戒レベルが2なのだ。

photo6寒いくらいの横手山山頂
寒いくらいの横手山山頂 2014.7.30

photo8笠岳と北アルプス
笠岳と雲に隠れそうな北アルプス

到着した日本国道最高地点の群馬県側からは濃い霧が湧き上がり、真っ白。珍しい白一色の世界に、両手を差し出して喜ぶ孫たちの向こうには霧が厚くたち込めている。しばらく眺めていると、白い霧はふわりふわりと揺れている。山肌をなでるように登っているかと思ったら、一瞬にして、芳ケ平の美しい緑がひらけた。その向こうには草津白根山の赤茶色の山肌がそびえている。

photo9ガスで何も見えない
何も見えない!

photo10国道最高地点から
国道最高地点から

草津白根山の交通規制は2014年(あるいは2013年の秋か)に始まったと記憶している。2014年の夏に、孫に湯釜を見せてあげようと思い、出かけたら、白根レストハウスの駐車場は駐停車禁止になっていた。あの時は途中で紙を渡されなかったから、うかつにも現場に行くまで知らなかった。白根山は不気味に白く、昔観光客で賑わっていた草津白根の広い駐車場は寒々しかった。しばらく走ったが、停まることができないので、係員にお願いしてUターンさせてもらったことを思い出す。

photo11国道最高地点
国道最高地点 2014.7.30

photo12霧が深くて真っ白だ
霧が深くて真っ白だ

走った道を戻りながら間近に白根山を眺めた。日本国道最高地点で停車し、芳ヶ原の向こうにそびえる白根山を眺めて、「去年はあそこに行けたんだよ」「日本は火山の国、噴火警戒レベルが上がると危険だからね」などと話した。あの頃は自転車の通行は可能だったので、何人もの自転車野郎が最高地点で休んでいた。あれ以来、草津は通行規制が敷かれている。

photo13車中から白根山を見る
車中から白根山を見る 2014.7.30

3000年ぶりという、本白根山の噴火が鏡池付近で起き、犠牲者が出たのは2018年1月のことだった。それから1年半、白根山は今も活発に活動しているのだろうか。


photo15芳ヶ平と白根山
芳ヶ平と白根山 2014.7.30

photo13景色を楽しむ
うぉ〜

国道最高地点から引き返す。初めて志賀高原を訪れたという息子家族と一緒に車を停めるスペースを見つけては景色を楽しみながら降りてきた。

大草原が広がる谷を見下ろしてその雄大さに叫び、平床大噴泉の勢いに大喜びをする。温泉が噴き出しているところなど、なかなか行かないから珍しいだろう。どうなっているんだろうと探究心旺盛だけれど、高温で危険なので大きな岩に囲まれている。噴き出す水蒸気を眺めてしばらく遊んでから車に戻る。

photo16平床大噴泉
どうなってるのかな平床大噴泉

帰り道、蓮池のほとりの山の家でお昼を食べた。私と夫は何度も志賀高原を訪れているが、山の家に入ったことはなかった。広い窓から風景を楽しみながら食事ができる。お土産屋さんもあり、古いロープウェイや雪上車が展示してあって、ここでもまた孫たちはたっぷり遊んでから帰路についた。




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