⬆︎Top 

564
エビネ自生地と地附山 733m(長野県)

2025年5月22日(木)


photo1今年も会えたエビネ
今年も会えたエビネ

そろそろ咲いたかな。毎年ドキドキしながら訪れる。もちろん会うのが嬉しいドキドキもあるのだが、「今年も無事咲いているかな」というドキドキが大きい。我が家から近い大峰山や地附山には何度も足を運んでいるが、貴重な花が盗掘されているのを見つけることが多い。多くの野の花は特に生息数が減っているものは環境に左右されるので持ち帰っても育たないことが多いのに・・・。

photo2エビネ
エビネ

ドキドキしながら森を分け入っていくと咲いている。今年も元気に花穂をまっすぐ伸ばしている。嬉しくなってしばらくしゃがんで眺める。そして嬉しいことに昨年後半に近くで見つけた葉の様子を見にいくと、ここにもちょっと小さめの花が咲き出している。心の中でバンザイをしながらしばらく眺め、その場を後にした。

エビネに会う

photoエビネ

photoエビネ

photoエビネ

photoエビネ

せっかくの山日和、近くの地附山の花の様子も見てこよう。今日の山は湿気が多く空気が重い感じ。車で地附山公園の駐車場まで行くのだが、私は途中の駒弓神社登山口でおろしてもらう。数日前に一人で登った時にどこかでハンカチを落としてしまったから、探しながら登り、上で合流する予定だ。ハンカチはなくなっても困るものではないが、山のゴミになってしまうのが申し訳ない。

photo4地附山は春らんまん
地附山は春らんまん 5.19

登り始めてすぐ道の傍の倒木に引っかかっていた。前日の雨でぐっしょり濡れているのでビニール袋に入れてカバンにしまう。ここでカメラを出して写真を撮った時に落としたようだ。

探し物が見つかったので、あとは周囲の花を見ながら登る。粘菌を観察しながら登っている夫とは山頂肩で待ち合わせ。

photo6昆虫も賑やかに活動
昆虫も賑やかに活動

森の中は昨日の雨で湿っている。数日前に登った時の青空はどこかへ、今日はじっとりと灰色の空気に包まれている。ふと見ると木の葉に白い模様がついている。この葉にこんな模様があったかなと見回すと、どの木にも淡いクリーム色の模様がある。何だろう。触ってみると模様ではなくて粉だ。これは花粉らしい。雨で流されて水滴が溜まるように葉の表面に残ったものだ。後の話になるが、帰り道の広いところでは道路にも水の流れを物語るように黄色い波ができていた。こんなにたくさんの花粉が空気の中に飛んでいたんだとびっくりだ。

photo8道路にも木の葉にも花粉
道路にも木の葉にも花粉

小さな花たち

photoベニバナイチヤクソウ
ベニバナイチヤクソウ

photoジンヨウイチヤクソウ
ジンヨウイチヤクソウ

photoフデリンドウ
フデリンドウ

photoフタリシズカ
フタリシズカ

ヤマツツジはあっという間に散って、今はツクバネウツギの季節だ。足元を見るとジンヨウイチヤクソウの蕾が一つ開いた。アカマツの花穂はどんどん伸びて緑濃い枝先にクリーム色の花穂を立てている。

photo7ツクバネウツギ
ツクバネウツギ

春が待ち遠しかった時期が長いと思っていたのに、季節はあっという間に変わり、木々の緑は一様に濃くなっている。新芽はそれぞれの色で、濃淡様々、赤や黄色や白を混ぜたような色とりどりの波のように広がっているのだけれど。

頭上にも足元にも花盛り

photoハナイカダ雄花
ハナイカダ雄花

photoアカマツ
アカマツ

photoオニタビラコ
オニタビラコ

photoウシハコベ
ウシハコベ

ところどころに咲き残るヤマツツジのオレンジが森の奥にハッとする色を見せてくれる。

待ち合わせ場所が見えてくると、ちょうど向こうの道から歩いてくる夫が見える。粘菌はまだあまり見られなかったそうだ。それでもマメホコリがオレンジ色にぽちぽちと顔を出し始めている。もう少し暖かくなってくると様々な粘菌が動き始めるだろう。足元の小さなフデリンドウも開き始めたから。

photo5粘菌マメホコリが活動し始めた
粘菌マメホコリが活動し始めた

二人で山頂に登る。飯縄山は灰色の世界の向こうで見えない。誰もいない静かな山頂だ。スキー場跡まで足を伸ばしてみよう。山頂稜線にはタニウツギの花が開き始めている。ギンランやフタリシズカも小さな白い花を開いていて嬉しい。そして、大小様々なマムシグサの仲間も元気だ。葉が2枚のよく見るタイプだが、正式名称はわからない。マムシグサの仲間としておこう。

photo15タニウツギ
タニウツギ

photo11マムシグサの成長
マムシグサの成長

楽しみにしていたヒメハギもとっても小さい花を開いている。濃い紫に白いフサフサした毛玉のような飾りをつけている。それにしても小さい。踏まれてしまうのではないかと心配だ。

photo13ギンラン
ギンラン

photo14ヒメハギ
ヒメハギ

たくさんの花に会えたので、帰ろうか。帰り道は大きな木を見上げながら行こうと、旧道に降りる。かつては戸隠へ続く道だったが、地すべりの後自然の中に取り残された。

道の脇に続く大きなホオノキ、トチノキ、そしてミズキ、頭上の花を見上げながら歩く。ニセアカシアも咲いてきた。途中久しぶりのヤマさん、スーさんにも会い、少し立ち話をしてから車に向かった。

photo16トチノキ満開
トチノキ満開

photo12高いところに木の花,ホウノキ,ニセアカシア,ミズキ
高いところに木の花




  • Gold-ArtBox Home